振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

受験に間に合わせる現役の学習方法の一例

現役生受験生が試験科目全部を入試までの間に間に合わせるのはなかなか大変です。


部活を最後までやり通すとなるとなおさらですね。



息子の場合どうしていたかというと、まずは数学と英語を得意科目にするというのが目標でした。


しかしながら、最後まで英語は今イチでした。


数学は狙い通り得意科目になりました。

模試や高校の試験で失敗するということはありませんでした。

実際の入試でも失敗はなかったと聞いています。

特に第一志望校では爆発したようです。


これで英語の力がもう少しついていれば、もっと楽な受験ができたのではないかと思いますが、欲なことは言えません。



理科は物理と化学を選択していました。

中学受験の時からこの分野が得意でしたから、おそらくこの2科目を選択するだろうなと私も予想していました。


物理は予備校で、化学は高校で力をつける作戦でした。

そして物理は夏休みが終わるまでに、化学は受験が始まるまでに完成させる方針だったそうです。


「どちらか1科目を夏休みの間に完成させると随分楽になると思うよ。2科目とも欲を出さない方がいい。」

このアドバイスをしたのは私です。

もちろん、具体的な作戦は本人が練っています。


さらに高校の物理もなかなか充実していたことから、本当に物理はいい感じになりました。

夏休み明けの模試からかなり高止まりの成績でした。


化学は最後は間に合ったのかどうかわかりません。

本番では上手く行かなかった大学もあったようです。


すべての科目を平行して進めていくというのはなかなか大変です。

いずれも中途半端になってしまう可能性があります。


対して、重点主義ですすめると受験勉強の前半で特定の科目に目処がつき、精神衛生上もいいと思います。


ただ、遅い完成を目指している科目は最後の最後まで模試の成績が今イチのはずですから、気にしないように気持ちをコントロールする必要があります。


一つのご参考までに。

マニアックになることは避けたい親のサポート

子供に対する親のサポートがマニアックになることは避けたいものです。


私自身を振り返ると、息子の中学受験の際には、ちょっとマニアックになりかけてたなあ、と思います。

その点、大学受験の際には、まずまずだったと思います。



子供の受験に関わる中で親が楽しみを見つけてしまうとマニアックになり勝ちです。

子供へのサポートができ、親も楽しいとなると、一石二鳥のように思ってしまうのですが、これが落とし穴です。


楽しいことには夢中になってしまい勝ちです。

そのうちに、何が子供のためになるかを都度熟慮することを怠り、突っ走ってしまいます。

その上で、「子供のためにやっているんだから。」と確信犯になってしまうと、きついですね。


結果として、サポートしてあげていたのが楽しかったと思い出に残ることはいいことだと思います。

ただ、サポート自体が楽しいのではなく、サポートすることによってより子供が成長したと実感できたとき、喜びを感じられるといいですね。

受験勉強と自立

大学受験に関して言えば、子供が自立しているほど受験は成功しやすいと思います。


たとえば、高1辺りで自立度が高く、自分で進路を決め、自分で学習方法を確立し、モチベーションを高めるコツを知っている、といった子供は、まあ、放っておいても何とかなるでしょう。



ただ、現実論としては、そんなに都合よくは行かないでしょうね。


未熟者だったのが、大学受験を通じて成長し、独り暮らしを経て、親から一応の自立を果たす。

その後、経済的に自立して完全に独立する。

後は緩やかな親子関係が継続する。

こんな感じではないですかね。



とすると、大学受験を子供だけで乗りきらせるかどうかの判断は、本人の状況をよく見て判断する必要があります。

この判断は親にしかできないですね。



もっと簡単に言えば、親のサポートが子供にプラスになるようならやった方がいいですし、マイナスならやらない方がいいということでしょうか。



大学受験で自立させようとはせず、結果として自立できるのが望ましいでしょうね。

何と言っても大学受験の目的は合格することであって、自立することではありませんから。