振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

独りぼっちを勧める理由が今一つわからない

遥か昔の私の大学受験の頃と比べて、現在では宅浪を始めとした独りぼっち受験を勧めるものが多いですね。


様々な分野で研究者になるような人であれば、ぼっちに慣れておくのもいいかも知れません。


しかし、医師を目指している人が、大学受験の段階で既にぼっち派というのは首を傾げざるを得ません。


自宅学習中心にすることにも意味はありますが、籠ってしまってはダメです。


正確な統計数字は知りませんが、籠っているだけで難関の医学部に合格できるとは到底思えません。


そもそも、医師の世界はなかなか大変ですし、人間関係も複雑です。

ぼっちに慣れるのはヤバイと思います。

たとえ合格してもどんどん医師としての資質を失っていくのではないかとの危惧があります。


そもそも論なのですが、家でじーっと籠っていて、一番勉強ができるというのは、何が根拠なんでしょうかね。


自分で何かの作業(勉強)をしようとしたときに十分に時間を取れる、というのが理由なのでしょうか。


しかし、世の中で本当にできる人は、限られた時間を有効に使える人が多いように思います。

時間があったから大成したという話は余り聞きません。


大学受験においてもしかりです。現役生は高校に通いながらスーっと合格する人もいるわけですから。


仮に幸いにしてぼっちで合格しても、そこで培ったものは、その後生きることがないように思います。


仮にぼっちで合格したとしても、それはたまたまのことでありさほど自慢するほどのことでもありません。

また、ぼっち受験が必然的に合格に結び付いたとしても、その後の医学生生活や医師としての様々な生活にはむしろマイナスなのではないかと思います。


やはり外からの刺激を十分に受けながら内省を重ねることが、人間としては肝要かと思われます。