振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

D・E判定でも合格することがあるのはなぜか

私自身が息子の受験を通じてずっと疑問に感じていたことを本日のテーマにします。



息子は、受験者数がごく限られた模試以外では、AとかBといった判定評価を取ったことがありませんでした。


それどころか、駿台模試や全統模試ではセンター模試を含めて、C評価も1度しかなかったと思います。


悲しいかなD・Eのオンパレードです。

これは第一志望だけでなく、他の受験校についても同様です。

浪人することを当然のことのように受け止めていた私ですが、この悲観論は根拠のないことではありませんでした。



にもかかわらず、複数校に合格できたのはなぜか。


考えられることはいくつかあります。



一番サクセスストーリーぽいのが、現役は最後まで伸びる。最後の模試が終わってから力がつき、合格ラインに滑り込んだんだというものです。

まあ、これは可能性にしか過ぎず、裏付けは取れていません。



次に考えられるのが、実力的には合格ラインに達していなかったものの、なぜだか本番でいきなり力が出たとか運がよかったといった「たまたま説」です。

こんなことはないとは言いませんが、レアなことでしょうね。



あと、かなり精神論的ですが、合格への強い意欲が、悪い緊張感を払拭して、実力が100%出たというものですね。

100の力が60しか出なかった受験生と、80の力が70出た受験生とでは自ずと結果が見えて来ます。

これは上のたまたま説に近いものがありますが、完全に偶然とは言い切れないところがありますね。



さらに考えられることは、合格した大学の出題形式に合っていた、あるいは、過去問を十分やり込んでいたので、当該出題形式や出題範囲に慣れていたというものです。

これはある程度はありそうな話です。


逆に、直前でランクを落としたがために、過去問対策が十分でなく、ランクを落とした大学にも落ちたということを聞きますので。



以上から考えると、模試の成績が悪くても決してめげることなくコツコツと努力を続け、試験直前で体調を崩すことなく備え、絶対合格するんだとの強い意志で本番に望む。


そして、試験勉強も志望校対策を十分行い、試験形式に慣れるだけでなく、出題頻出範囲をきっちりカバーしておいた受験生に桜が咲くということでしょうか。



全てを揃えることは難しいと思いますが、上の条件のいくつかを充たせばたとえ模試の判定評価が悪くても合格に近づきそうです。



息子の場合は、合格した大学の過去問はいずれも結構やっていました。


直前の体調・モチベーションはまずまずでした。特に第一志望に対しては上がりまくっていました。

偏差値で選んだのではなく、自分の感性で大好きな大学を選んだのが、最後の力を与えてくれたようです。


現役生は最後まで伸びるとアドバイスしてくれた先輩のお話を盲信していました。

根拠のない盲信も大切ですね。笑


そして、第一志望校の受験の際には、模試でこれまで経験したことがないほど集中でき、できた!という思いが強かったようです。


そうかあ。だからまぐれ合格ができたのか。

いやいや、これも本人の頑張りとして称えてあげたいところです。



合格イメージを強く持ちながら、コツコツと勉強すると共に、しっかりと志望校対策を行うことが大切だと言えそうですね。

自己コントロール力が結構重要な気がします。


受験生、頑張れ!

心ない親の言葉

子供に対して心ない言葉を発してしまったことは、親であれば誰にでもあると思います。



そういう私も、いくつかあります。


先日ご紹介した国立後期の受験を強く勧めた私の発言は子供の気持ちを十分推し量れていないものだったと思います。

親の感覚を押し付けそうになっていました。



それから、伸び悩む英語について、

「高校の中で平均辺りをうろついているようじゃ、受験で戦えないよ。」

と、息子に言ったことがあります。


こう言ったところですぐにどうにかなるわけでもありませんし、逆に苦手意識を生んでしまう危険性もあったと思います。



願書書きのときはもっとひどかったですね。

「これ、小学生みたいな文章だな。もう少し考えようや。」

これはいたく息子の自尊心を傷つけたのではないかと思います。


父子の会話を聞いた家内から「何とかしてあげてよ。」と懇願され、罪滅ぼしのためにかなり時間をかけて指導した覚えがあります。


願書書きで時間をかけたことで、面接に繋がったと息子は言ってくれていましたが、これは結果論に過ぎません。



かなり辛抱するところはしたつもりの私ですが、それでも時に心ない言葉を息子にかけていたことと思います。

申し訳なかったと、今ではおおいに反省しています。



息子は、そんなことは全くなかったかのように私のことを今でも大切にしてくれていますが、根に持たないタイプでよかったです。

いやいや、腹の中ではどう思っていることか。聞くのか怖いです。



私が受験の時に父親からひどい言葉をかけられた覚えは全くないのですが、やや感情の起伏が激しい母親からはちょくちょく、ガックリ来るような言葉をかけられていましたね。


母親のことが大好きだっただけに結構辛かったです。

だって今でもその時のことはよく覚えていますから。



かわいいから、気になるから、かけてしまう言葉なのでしょうが、親のことを好きだからこそ、大切に思っているからこそそんな言葉を聞く子供は辛いと思います。


何事もなかなかままならないものです。

夏期講習の選択

夏休みは、駿台の夏期講習に通いました。

医系の数学、英語、化学、小論文です。


Z会の数学も本科と同様講習でも取っています。


数学はいつも重要視していましたが、医系数学は取らなかった方がよかったです。Z会のみで間に合いました。


内容に問題があったのではなく、予習に時間を取られました。と、息子が言っていましたね。


英語は、予備校で勉強することがなかったのですが、一度外の雰囲気も味わってみるということで出かけていきました。


化学は、この講習が本格的な勉強の始まりでしたね。

物理については、ほぼ完成していましたので、自学自習にしています。


小論文もこの講習が始まりです。

始めた時期としては、今でも一番よかったと思っています。

継続的に勉強するものでもないですが、一度この辺りでやっておくと安心です。


夏休みは、講習の取りすぎは危険ですし、かといって全く外にでないというのも、勉強のペースを維持しにくいと思います。

受験生本人に合ったスケジュールにしたいものですね。


夏休み後半はできるだけ講習を取らずに、家で勉強していました。

息子は、予備校で自習室なるものを使ったことがないのではないかと思います。

家と母親が大好きなんで。ただ、マザコンでは全くないですよ。笑



息子の場合、期末試験が終わった翌日から夏休みと見なして、猛勉強をスタートさせました。

早めにスタートしたのがよかったと思います。

7月中旬には既にかなりエンジンが暖まっている感じでしたね。


この約50日間の夏休みが、様々な意味で息子の受験を決定付けたと思います。

息子本人も後日そのように述懐していましたし、見守っていた私にもハッキリと感じ取れるものがありました。