振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

医学部受験と体力

親が仕事をするにしても子供が受験をするにしてもそこそこ体力が必要ですね。


医学部での勉強も医師としての仕事も体力がなければやれないわけではありませんが、あるに越したことはありません。


息子の場合は、ものぐさな割には小さい頃から体を動かすことが好きでした。

中高と部活に入っていましたし、医学部に入ってからも運動部に入っています。


受験生の間、特にラスト半年ぐらいの間は、体力をつけるというより、体調を崩さないようにしたいものです。

体調を崩すと勉強のペースが崩れ、メンタル的にも低下してしまいます。

負のスパイラルに入ってしまうと、なかなか抜け出せなくなってしまいますからね。



そろそろ梅雨時です。

子供が体調を崩さないように親も気をつけてやりたいところですね。

第一関門です。

親の辛抱

小さい頃から息子のことはかなり可愛がってきたこともあって、大学受験についても、あれこれと口を挟みたい気持ちになることがありました。


でもできるだけ、口出しをしないように随分痩せ我慢したものです。


息子が高校生になってからは、「勉強しなくていいの?」とか「もっと頑張れ!」といった言葉を息子に投げかけたことはなかったと思います。


息子が相談してきたときに、できるだけ冷静にアドバイスをしたり、「そうなんだあ」とただひたすら相槌を打ってあげていた感じです。


模試で悪い点を取っても、一度も叱ったり、ダメだなあとかもっと頑張れと言ったことはありません。

逆に苦手科目や伸び悩んでいる科目でそこそこの成績がとれたときは、大袈裟に「よくやった!」と喜んであげていました。


可愛いけどできの悪い部下に対する「やる気創出劇」のようなものでしたね。


親は子供の応援団でありたい。

子供のテンションを下げたり、ストレスの原因となることがないよう十分注意しました。


まずまずの出来だったでしょうか。

子供と時間を共有する

色々面倒を見てあげていた小学生時代とは違って、中学生以降は、できるだけ息子に干渉しないようにしていました。


1日のうちリビングで一緒にいる時間がわずかにありましたが、後はそれぞれの部屋で過ごしていましたね。


気のせいでしょうか、一緒にいる時間が減った反面、一緒にいるときは他愛のない話をしながら、親子でゆったりした気持ちで過ごせたように思います。

これは息子が高3のときもそうでしたし、今でもそうです。


息子の大学受験が成功であったかどうかは、本人が評価すべきことですが、私にはいい思い出と、その後の息子との良好な関係が残りました。


先ほどから、私の蔵書であるプロメテウス解剖学をペラペラめくりながら、お酒を飲んでいるのですが、こういう飲み方もいいものです。


子供との時間の共有は一緒にいなければなし得ないものでもないようです。


親は、できるだけ子供に干渉せず、そしていつも見守ってあげる、といったスタンスがいいように思うのですが、どうでしょうか。


ベッタリとした小学生時代を過ごした我が父子からすると、私にとってはかなり痩せ我慢の世界でしたが、この選択に間違いはなかったように思います。



同居の有無に関わらず、受験生に対する親のサポートの作法は割合重要な気がします。

馬鹿の一つ覚えのようですが、私がいつも気をつけていたのは、息子にとって親がストレスでないこと、そして、できれば親の存在が息子のやる気に繋がるようにと心がけていました。