振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

女性は誉めて誉めて~では男の場合は

柔道の古賀さんが、女性は誉めて誉めることが大切だと言っておられた。


では、男の子の場合はどうすればいいでしょうか。


人それぞれのような気がします。


息子のことを長年冷静に見ていると、その場その場で相応しい言葉が自ずとわかってきます。


そのうちのいくつかをご紹介します。


「君はやるときはやるなあ。」

と、彼方の方向をみながらポソリと言う。


コメントする際のポイントは、少し声を落としてできるだけさらっと言う。

大袈裟には誉めない。


これは息子にとっては最大級の誉め言葉だったようです。


その他にも色々。


「君はどうしたい?」

この言葉は私が父親によく言われていた言葉です。

私が好きな言葉でしたので息子にも時折言っていました。


「各論は繊細に総論は楽観的に。」

という言葉も親子とも好きでした。


何よりも息子が間違いなく一番好きな言葉は、

「よくあることだよね。」

です。


この言葉を私に言われる度に、息子は何事からも立ち直ることができたと後日言っていました。


いつもいつもナイスな言葉をかけることができていたわけではありませんが、それなりではあったように思います。


私自身、40代から50代にかけて、後輩や部下にかける言葉を随分研究しましたが、息子向け対応が随分役立ったと思います。


息子にかける言葉は、短くそして深みのある言葉を心がけました。

大変でしたが、私自身も少しばかり成長させてくれたような気がします。

親の心配とエゴ

オリンピックの体操を見ていたときのこと。


白井健三選手のご両親が息子さんの演技前にドキドキしながら見つめている姿を見ました。


息子さんのことを考えてドキドキしているのでしょうね。

それを見ていて私もドキドキしてしまいました。


私には何の利害もありません。

同じ子を持つ親として共感しただけです。


健三選手のご両親はどうでしょうか。

息子さんが失敗したら多少ご両親自身の損得に影響するのかもしれませんが、ほとんどが息子さんの気持ちになって、息子さんの立場に立ってドキドキしておられたのではないかと思います。


本人のドキドキは、チームメイトに対するものもあるでしょうが、ほとんどは自分のためにやっていることでしょうね。



大学受験の場合、受験生本人は、ほとんどが自分のためにやっています。

親が本番でドキドキするのも、子供さんの気持ちになってのことだと思います。


私もそうでした。

本番ではドキドキ続きでした。

息子の付き添いをしていたときは、自分のことなど考えられませんでした。


ところが、受験勉強期間中は、息子のために心配していると思い込んでいた割には、

「浪人したら親も大変だな?」

「落ちたら仕事場で格好悪いなあ。」

「私立医学部に進んだら結構学費かかるよなあ。」


結構親目線ですよね。

そうです。

長い受験期間中は、結構親のエゴが出るのです。

そして、このエゴは子供にとってプラスになることはないですね。


こういう私も、受験本番でさえ

「やったあ!特待かよ。助かった・・・」

と思ってしまいました。



自分の気持ちの中にあるエゴをどれだけ押さえ込めるかが、親御さんにとっても勝負です。

なぜならそのエゴが子供さんにとって全くプラスにならず、むしろ足を引っ張ることになるからです。


子供のためにと言いながら、親のエゴを撒き散らすのは、子供にとって迷惑極まりありません。


一度、自分の胸に手を当ててみましょう。

本当にいい応援ができたと最後に言えるように。


息子は私に感謝しれくれています。

そして自身も、何十年も前の自分の受験の際の父親のサポートに感謝しています。

自らを振り返る~日記とブログの効用

自分の立ち位置や今後進むべき方向性については冷静に分析する必要があります。


私の場合は長年日記帳をつけていました。


今は流行らないですね。


自省のツールとしてはブログもそのうちの一つだと思います。


受験生の皆さんには上手に利用してもらいたいものです。


常に自己を振り返るシステムを構築できていると、受験において役立つだけでなく、その後の人生にとっても随分有益だと思います。


それほど医師になることは大変なことだと思います。