振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

息子は医者でないとダメだったか

これは私にとっては非常に微妙なテーマです。



医学部生活真っ只中の息子が、今もし、他学部に行きたい、他の大学を受け直したいと言ったとき、さて、私はどうするか。


本人の意思やそう思うに至った理由は慎重に聞くものの、おそらく特段の反対はしないと思います。


「折角医学部に入ったのにもったいないね。」

なんて言葉は絶対に言わないと思います。



私は、世の中で医師という職業が一番いいなんてことは思ったことがありません。

多少息子には向いているかな、といった程度です。


ですから、進路変更をしたいと息子が希望したとすればそれまでのことです。


家内や親戚は反対するでしょうね。

そのときは私が息子の防波堤になることでしょう。


息子がどんな仕事をするかについてはさほど興味はありませんが、息子が自分の納得できる仕事につけるかどうかについては物凄く関心があります。


息子には幸せになってもらいたいです。

その道筋は是非息子自身に選ばせてやりたいと息子が小さいときからずーっと願ってきました。


これは私の父親が私に対して同じスタンスであったことも影響しています。

父親には本当に感謝しています。

わたしを育ててくれたのは母親ですが、今の私にしてくれたのは間違いなく父親です。



ですから、もし息子が大学受験において医学部を断念したとしたら、背中にそっと手を当ててあげるつもりでした。

「君の好きにすればいいよ。お父さんはいつだって君のことを応援しているから。」


多分、心の底からそう言ってあげられたと思います。

そういう純粋な応援が息子にとっては何よりだったのだろうと思います。


そうでなければ、息子もきっとあんなに頑張れなかったろうと思うのです。

彼は本当に頑張ったと思います。


予想だにしなかった頑張りを見せ、そして予想だにしていなかった結果を出しました。


周囲の純粋な応援が、最後の最後に子供さんの力になると思います。