振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

大学の選択がどの程度将来を左右するか

私は医師ではありませんので、医師の世界については詳しくありません。


ただ、仕事柄様々な業界と繋がりがありますので、医師の世界と他の世界との比較は、医師よりむしろできるのではないかと思います。



医師の世界では、どの大学の医学部を卒業したのかが、その人の将来に大きく影響するようです。


例えば、私の職場で回りを見渡すと、東大を始めとした旧帝大出身者や早慶を始めとした私立難関大学と言われている大学の出身者がいますが、その人の能力と出身大学は余り関係していません。


旧帝大や早慶レベルですと、どの大学の出身でも十分難易度の高い仕事に対応できています。

後は、本人のその後の研鑽や人間性の問題ですね。



対して、医師の世界では、難易度の高い大学やいわゆる「格」と言われるものが高い大学に進学すると、何かと都合がいいようです。


また、難易度の高低だけでなく、大学の国公私立の別や、その大学が影響力を及ぼす地域や範囲の違いが、進学した本人のキャリア形成に影響を及ぼすようです。


その意味では、出身大学がいずれかということがその後の医師としての生き方に大きく関わってきます。


ただ、医学部に進学した時点で医師になること自体はほぼ間違いないことから、上の「影響」をどの程度大きなものと考えるかは、その人の生き方の問題だと思います。


息子の場合、大学に入ってから獲得した医師の世界に対する情報を元にしても、大学の選択に何の後悔もないようです。


もっと難易度の高い大学に進みたかったと考えているわけでも、もっとタイプの違う大学がよかったと感じているわけでも、もっと違う地域や立地の大学の方がよかったと考えているわけでもないようです。