振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

医学部は入ってからが大変と言うけれど

医学部に進学するための受験勉強はなかなか大変ですが、実は医学部に入ってからの勉強の方が大変なようです。

これは、巷でもよく言われていることですね。



大変な受験勉強を経てやっと合格したのに、大学に入ってからがもっと大変だとすると、受験生にとってはモチベーションが上がらないように思います。



息子の状況を見ていると、確かに大変そうだなとは思います。

しかし、かわいそうだなとか、やりたいこともできなくてといった同情を感じることはありません。

受験時代とは全く異なります。



なぜなのかとあれこれと考えてみました。


まず、息子本人が、忙しそうにしているものの受験時代とは違って、むしろ充実感を漂わせた顔をしているからです。


元々愚痴や不満を口にする方ではありませんでしたが、それにしても大学生活について文句を言うところを見かけたことがありません。



受験勉強は、医学部に進学するために避けて通れない関門ですが、受験勉強をしたことが、医学の勉強に生きるということは少ないと思います。


対して医学部の勉強のうちかなりの部分が今後に役立ちます。

医学部に入るために必要な勉強と医師になるために必要な勉強とでは、やっていて当然のことながら充実度が異なるのでしょう。


大学に入ったら遊びたいと考えている受験生には医学部は向きませんが、大学に入ったら医師になるために頑張りたいと思っている受験生にはまさに充実した生活だと思います。