振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

我が家における浪人の条件

我が家の息子。

受験時、現役合格できなかった場合は浪人してでも挑戦することが、親子のコンセンサスでした。


その際に私から息子に浪人条件として二つ出しました。


一つは、浪人時には、現役時に受験する私立学部の他に私が指定する2校を追加して受験するというものです。


これは、一浪時の合格可能性を高めるための条件です。

現役時受験した大学より難易度を下げて受験校を増やすというものですね。



そしてもう一つの条件は、現役時に1校も私立に合格できなかった場合、国立前期試験が終わったら、1日だけ休んで次の日から受験勉強を再開し、5月末か6月上旬に行われる駿台全国模試に最初のピークを持って行くということです。


浪人する場合、3月下旬まで補欠繰上合格の期待のもと待ち続け、4月になったらなったで、夢を叶えて進学した友人と自分の今置かれている環境を見比べてため息をつく、といったことで、時間を浪費してしまい勝ちです。


そして、5月頃からやっとエンジンがかかり出す。


さて、このペースですと、現役生にどの程度詰められてしまうか。

2月末から4月末となると丸々2か月間無駄にしたことになります。

十二分の二ですね。

これじゃ浪人しても合格できません。


我が家の作戦は、浪人する場合は、第一回駿台全国模試を受け終えて小休止、としたわけです。


これだけの厳しさを乗り越えて浪人した場合は必ず合格できると信じていました。



我が家の場合、結果としてこの二つの条件が息子の現役合格を後押ししたと思うのです。


息子はこう思ったのだと思います。

もし浪人したら医学部に行けたとしても、自分が行きたくないと思う大学に進学しなければならないかもしれない。

そんなことなら今のうちに頑張っておこう!


そして、前期試験の翌々日から受験勉強を始めるなんて何て辛いんだ!

そんなことなら、今、このときを精一杯頑張ろう!



私は一旦言い出したことをさしたる理由なく変更することはありません。

息子は、この二つの条件を満たさなければ本当に浪人できないと真剣に考えていただろうと思います。


日々頑張っている息子にここまで厳しいことをいうことには、甘い父親としては辛いものがありましたが、心を鬼にしました。


201●年の秋のことです。