振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

息子の受験で辛かったこと~その3

90%の得点を目指したセンター試験。予想だにしていなかった完敗。


いや、ある程度予想はしていました。

小さい頃からとにかく本番に弱かった息子のことです、十分予想できたことなのです。


本番前に体調を崩したり、本番で頭が真っ白になってしまったりは、しばしばあることだったのです。


強さを身に付けることができない息子に対して、歯痒い思いをしたり、情けない思いをしたり、時には諦めも入ります。


可愛くて仕方がないだけに情けなさが溢れてきます。

所詮こんなものかも知れないなあ。


期待しすぎた自分が悪かっただけなのかもしれません。


体から力が抜けていくようでした。



小さい頃から息子は私になついていました。


公園で半日過ごすこともしょっちゅうでした。

いつも私とのお出掛けを楽しみにしていました。


一緒にスポーツをしたり、まんが喫茶に行ったり、ボーリングをやって200点超えをして二人で抱き合ったり。


川釣りをしていて二人で川中に落下してずぶ濡れになりながら、つった魚を焼いて食べたり、毎週自宅で実験教室をしたり、水族館に泊まって一晩中魚の生態を観察したり。


センター試験2日目が終わったその夜のこと。

小さい頃の息子のアルバムを一枚一枚確かめるように眺めました。


この子のお蔭で自分はこれまでどんなに幸せな思いをしたことか。

この子がいなければ、自分の人生はどんなにつまらないものだったか。


家族3人の写真は、息子と家内とそして私の笑顔が溢れています。



もう一度、最後にもう一度、精一杯息子の応援をしてあげよう、小さい頃私になついてくれていた息子の一番の応援団に私がなろうと決心しました。


その日から最後まで、私には何の悩みも迷いも生じませんでした。



毎日頑張っている受験生の皆さん、そして、何よりも、頑張っている受験生を精一杯応援しておられる保護者の皆さんに、この3度の記事を捧げます。