振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

英作文をやり過ぎると

私の受験時代の思い出を一つ。


第一志望校の英語の試験ではかなり長い英作文が出ていました。


私自身受験時代、英語は結構得意で、駿台模試の偏差値が年の後半は70を超えていましたが、英作文は苦手でした。


そこでやったことというと、当時参考書として有名だった基本英文700選の構文を全て覚えるというものです。


確かに英作文だけでなく、英文解釈の力も随分ついたと思います。

英語に限って言えば、成績優秀者欄に掲載されるようになりました。



弊害として、こんなこともありました。

模試で現代国語の課題文を読んでいると、日本語の文章が次々と頭の中で英文に変換されて行くのです。


ほんの僅かの期間ですが、この現象には閉口しました。

現代国語の問題が落ち着いて解けないのです。笑

今では笑い話ですが、当時は頭がパニックになりました。



後になって感じたこともあります。


丸覚えにかけた時間がちょっともったいなかったなあ。


偏った学習方法は、弊害を生むことがあるなあ。



正しい方向性と正しい方法論でコツコツ学習することはいいことだと思います。

ただ、視野が狭くなると、全体のバランスを崩したり、労力の無駄が生じます。


私のやり方は必ずしも効率的ではなかったように思います。

ただ、突き抜けた感が生まれたのはよかったと思うのですが。


対して息子の英語力は医学部受験生としては、かなり物足りないものでした。


それなりに勉強をしていたものの、伸びた感がそれほどありません。

こういった受験生こそ、力任せにテキストを制覇し、突き抜けた感を一度味わった方がよかったのかもしれません。


しかし、こういったある意味偏った学習ができるのは、夏休みの間まででしょうね。


したがって、夏が過ぎた後は、息子に対して英語の学習方法についてサジェスチョンをすることは一切なくなりました。

模試の成績がいくら悪くても、コメントすることすらありませんでしたね。


緩やかな上昇しか望めないと思ったものです。

絶対間に合いそうにないほどの緩やかな上昇でした。