振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

あんな子になって欲しかった

家内と二人で最寄り駅に向かって歩いているとき、

「あんな子になって欲しかったわ。」

と突然言い出した。

それもしみじみとした口調で。


ふと道の端を見ると、3歳ぐらいの男の子が、道脇のマンションの緑地に入り込んで、何かを見ていたのです。


お母さんが、「そんなことしてると、いつまでもお家に帰れないよ。」とやんわりと言っていました。


どういうこと?


「あんな子供のようにうちの子も好奇心が旺盛な子供になって欲しかった。」


自分の子供のことでこんなにしみじみとした言葉を家内が言うのを初めて聞きました。



確かに。

息子は何事にも好奇心をさほど示さない子供でした。

スポーツ以外には熱中するものもありませんでした。


私も家内も随分色々な刺激を与えましたが、ツボにはまるものがなかったですねえ。


私の感覚では、好奇心の弱い人間は、成長スピードが遅い、と考えていました。


「好奇心が弱い人間は何者にもなれない虞があるよね。随分僕たちは頑張ったけど、成功したものがないね。」

夫婦で苦笑いです。


人それぞれとは言うものの、好奇心の強い子供にさせることができなかったのは、我々夫婦の失敗ですね。

残念です。