振り返りの医学部受験

何年か前に息子が医学部受験を経験しました。受験中は何がなんだかわかりませんでしたが、今だからこそ「ああなるほどなあ」と思うところがあります。

浪人に向く人、向かない人~第二章

医学部のことはよくわからないのですが、他学部入学のために浪人した人は現役合格者より劣っているかというと、学力については何とも言えませんが、耐久性とか自己コントロール力は高いように思います。


社会人になると結構こういった能力がプラスになるものです。


それほど、「浪人生としての受験」は大変だということです。


但し世間がこのような見方をしてくれるのは、最終的に合格したときに限ります。
結果がでなければそれなりの力がついていても全く認めてもらえないわけです。


この辺りは辛いところです。


私が知る周りの人を見ると、それなりに苦労した人は「持っているもの」があります。
大学浪人したことが何年にもわたって威力を持つかというとそうでもないですが、4、5年は効果があるような。



感覚的な物言いで恐縮ですが、一浪したことによって前年より伸びる人が3/4、二浪で1/2、三浪で1/4といったイメージですね。



自分がどういったタイプか、どこまでチャレンジするかは、冷静に考えるべきですね。



最後に我が息子について。
もし浪人した場合は、翌年受験する国立前期は本人の希望通りとしますが、私立医学部の受験校のレベルは、偏差値であと3ポイント落とし、受験できる大学を最低3つは増やしていただろうと思います。
この際に私立医学部の受験校のエリアは全国に拡げるつもりでした。
逆に私立上位校の受験は間引かざるを得ません。


それでも全落ちの場合、
二浪するかは本人の希望次第ですが、一浪目と同じような大学を受けると共に、早慶の他学部を受けさせます。
この年医学部に合格しなければ、医学部受験は諦めさせるつもりでした。


これは、要する費用の問題ではなく、息子に対するリスクマネジメント、すなわち息子の今後の人生を考えてのことです。


私はかなり情に左右される、よく言えば情に厚い人間だと言われているのですが、息子の受験に関しては極めて冷静だったと思います。


この点はご家庭によって随分異なるところだと思います。
ご家庭毎の適切な判断が望まれます。



ところで、二浪までのシミュレーションは、丁度現役の今頃に腹を括っていました。


私の場合は、結果が出てから考えるというのが嫌なタイプなのです。
少なくとも3手先は考えたい性格です。


逆に言えば、二浪時点までをも考えていたからこそ、息子の受験時代に泰然自若としていられたのかもしれません。
比較が適切ではないかもしれませんが、息子の中学受験の時より楽でした。


息子に対しては失礼なシミュレーションであったかもしれませんが、結果としては息子にプラスになったことと思います。